鍼灸でケアーする「更年期障害」について

みなさん、こんにちは。

今回も、当治療所HPにてお話しております「中医婦人科鍼灸治療」について、実際の症例を交えた形にてご紹介していきたいと思います。
(HPでご紹介しておりますお話と内容は同じものとなります)

さて、今回は「更年期障害」についてお話させて頂きます。

女性の場合、ある年齢(概ね40代中ごろから50代中ごろまで)を迎えると、
更年期に入っているわけですが、この時期に様々の体の不調が出てくる場合があります。主な原因としては中年以降の体の老化現象としてとらえる事ができます。


卵巣機能の低下によるホルモン分泌の変化、自律神経症状、環境・心理的要因などがそれにあたります。臨床症状としては、冷え症、のぼせ・ほてり感、異常発汗、めまい、立ちくらみ、ドキドキ感(心悸亢進)、イライラ、不安感、抑欝症状、不眠、頭痛、疲労感、肩こり・腰痛、など多彩な症状、いわゆる不定愁訴がみられます。

現代医学では、ホルモン療法や症状に応じた薬物療法が主な治療法です。
東洋医学では、月経の変化を重視します。期間の変化、経血量、経血の質などと、実際の症状を把握しながら更年期特有のいくつかのパターンを想定して、治療を進めていきます。

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はり・きゅう治療では腹部や背腰部、手足など全身の状態をみながら治療をします。
また、漢方治療も効果的な治療法だと言えます。
症状・体質に応じて、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遥散、桃核承気湯などが処方されます。





<53歳女性 会社員の方のご相談>


現病歴:
主訴は2年前より気分がすぐれず、いらいらしたり、悲観的になったり抑うつ感が強いという事でした。
そこで心療内科を受診されましたが、服薬したくないという思いで何とか頑張ってこられました。
また、婦人科での血液検査ではホルモン等に異常は無かったそうです。
最近はよくため息が出て、運動していないのにじわっと 全身に変な汗をかく。
また、胸から脇にかけてのはり感が強く、夜はよく眠れず、食欲があまり無いという事でした。

舌の色:淡い赤みがかった色 
舌の苔:薄くてすこしべっとりした感じ 
脈:弓を弾くような緊張した脈


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経過:
1診目~5診目 はりをすると身体が軽くなった感じで、今までにない爽快感があるとおっしゃられました。 同時にうつうつとした気分が徐々に改善されてきた感じがあるという事でした。
5診目~10診目 よく眠れるようになってきて食欲も出てこられました。
この頃から、以前は何もやる気が起きなかった趣味の園芸を再開して、散歩もするようになられました。
12診目:初診より約3か月で概ね症状は改善されました。


治療のポイント

中医学では臓器の中で「肝」の働きが失調すると気血の巡りが滞り様々な症状が現れます。

この方の場合は更年期に入り一種の老化現象としての気分障害がはじめにありました。 それが長じて睡眠障害や食欲不振などの日常生活に支障をきたすような症状となって現れました。

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まず、「肝」の働きが悪い典型例として手足のツボ2カ所だけを使い治療をしていきました。
5診目より耳のつぼ(3~4カ所)にはりで刺激をして、治療の最後に王不留行という植物の 小さな種を耳のつぼに貼って、毎日3~4回自分で押してもらうようにしました。

以後健康管理のため1か月に1,2度はりきゅう治療に来院されています。




<49歳女性 専業主婦の方のご相談>

現病歴:
ここ1年ぐらいめまい、イライラが続き月経が不定期になっていたそうです。
月経量は少なく色は黒っぽく 白い帯下がある。
その他よく眠れず夢を見ることが多く、首から上の顔面部ののぼせ感があったようです。
また、最近婦人科を受診して更年期障害と診断され、ホルモン補充薬、睡眠導入薬、抗不安薬などを服薬しているが、症状は改善しなかったそうです。
初診時当日は両側の頬が紅潮して熱感があり めまい、イライラ、寝不足、身体の重だるさ、四肢のむくみ感、等が強く最近物忘れもひどくなってきておられました。
舌の色:紅色 舌の苔:薄く白い 
脈状:太く弾くような緊張のある脈


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経過:
初診~3診目 連続して3日間治療する。治療後は身体が軽くなったような感じがあるとおっしゃられました。
4診目~5診目 1週間後からめまいが消えてきてそれと同時に睡眠も寝入りが良くなられました。
6診目~10診目 はり治療後は身体も軽くなり気分が良くなっているということでした。
薬は服薬するのをやめた。まだ顔面のほてり感はある 。
11~13診目 初診より4ヶ月目 月経は不規則的だがほてり感もほぼ消失して気分もよいという事です。

治療のポイント

この方は症状が出始めた頃、ご自身の年齢的な身体変化とちょうど娘さんの高校受験が重なり、家族環境の変化に影響されて、体調の不調が更年期障害と言う形で現れてきました。
また、月経が不定期になってきたのは卵巣機能の低下によるホルモンバランスが崩れてきたことと関係があり心理的な症状を引き起こしていると考えられます。

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中医学では「気・血・水」のバランスを重視してこれを整えることが治療の要訣となります。 この方の場合は気血のバランスが崩れ身体のエネルギーバランスが偏在しているために上半身、 特に首から上の症状(めまい、ほてり感、不眠)が顕著に表れていました。
治療は手足のつぼ(3穴)に刺激をして少し長めにはりを置いて、毎回治療中に寝てしまうぐらいにリラックスするような治療で徐々に症状が改善されていきました。




<48歳女性 主婦の方のご相談>

現病歴:
主婦の方のご相談でした。
最近1年ぐらい前から、月経が不定期となり、間隔が空いたり多くなったりすることがある。
それと同時に、耳鳴り、めまい、顔のほてり、口の中が苦く乾燥する、全身だるく微熱があるような感じが常にする、不安感が強い、腰痛などが見られる様になった。

所見:舌の色は赤く、苔は少ない 脈は細く速い感じで脈打つ感じ。
この方の場合は、月経の変化から東洋医学でいう「血」の状態が悪くなり体全体のエネルギーバランス(東洋医学で言う陰陽の平衡)が崩れて更年期特有の典型的な症状が見られます。

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治療のポイント

はり・きゅう治療の主眼はまずこの崩れたバランスを正常に戻す作業をします。
特に、腹部と腰部のツボを使い、手足全身のツボで調整していきます。

経過:
1~10診目  概ね不定愁訴は無くなってきた
11~20診目 20診終了時でほぼ症状は寛解
20診以降 
月経周期は依然不定期で多かったり少なかったりするが、
症状は出ていない。
健康維持のために月に2~3回定期的に受診

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今回のお話はいかがでしたでしょうか?
今後の治療へのご参考にして頂けたらと思います。
また、お話の内容へのご相談や、治療のお問い合わせはお気軽にどうぞ。




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